モナコに引き続き今回はバルセロナにて2年に1回のインビザラインヨーロピアンサミットに、参加してきました。
実は、インビザラインの学会は、モナコ→バロセロナと欧州でも有数な美しい観光都市をめぐる学会で観光も楽しめるすばらしい企画になっています。
そこに、日本のトップインビザラインドクターと自称する?7人の先生方とともにたくさんのことを学んでまいりました。5月に、「G3」という新しいソフトが登場し、日本にも導入されたばかりの10代向けのインビザラインマウスピース矯正「インビザライン・ティーン」に関する内容に、一番興味を持って勉強して参りたいと思い日本を旅立ちました。
今回のインビザラインヨーロピアンサミット2011のテーマは、「EVOLUTION: 進化」ということで、コンピューター技術と科学の発展の恩恵を受けて完成されつつあるインビザラインは、大きく進化していました。全てデータに裏付けられ 完成度は、急速に高まっています。そこには、感覚的な部分や職人的な技術より論理的に考えられた方程式のような、完成された美しい矯正の世界がありました。

バロセロナは、スペインの海岸沿いの第2の都市。カラフルなバスとハーバーが調和する美しい街並みでした。
サグラダファミリア聖堂は、今だ完成していない石造りの教会です。欧州は、キリスト教の文化が色濃く。スペインでも壮大な中世ヨーロッパの建築が残っていて、私を魅了してくれました。
「私は、スペインに来たぁ。」と感じた瞬間です。

インビライン学会では、私の中での目玉!子供向け10代からのマウスピース矯正インビザライン・ティーンに大注目。このスライドは、インビザライン・ティーンの象徴的なスライドでした。半萌出の犬歯がインビザラインのアライナーにより、一番良い位置に誘導されているではありませんか。
日本では、2011年5月6日に開始したばかりの技術です。導入実績の長い海外の学会でないと得られない最新情報に感動していました。世界に出ないと、新しい扉が開けないことを痛感しました。子供向けのマウスピース矯正の日本での導入に、初めから担っていけることに喜びを感じています。

  

これは、日本ではまだ未発売の次世代CAD/CAM装置を利用した、インビザラインです。
当院では、セラミックのかぶせ物(セレック)を作製する為にすでに利用していますが、口腔内カメラで歯牙を撮影するだけでコンピューターが認識する機械です。
現在は、精密な型取りをして宅急便でアメリカに送って分析をお願いするインビザラインですが、カメラですとデータになるので、極端な話、メールで送れちゃうんです。航空便の分、スピードアップします。
また、型取りよりも時間がかからず、正確で、不快な型取りという行為もなくなります。すごい技術革新となります。
これこそ、今回見つけた「エボリューション:進化」です。さすがは、アメリカ発の企業「アライテクノロジー社インビザライン」。オルソキャド社をカメラ技術ごと買収するというスケールの大きさで、一気に型取りを不要にしてしまいました。日本では、まだ見ない豪腕ぶりに感服しました。

この方は、モスクワのアタッチメントの開発者です。アメリカ発の企業なのですが、なぜかロシア人???
まぁ、そこは、グローバル企業。世界の英知が結集して、開発が進んでいます。現代社会における最先端科学の素晴らしさを感じました。
右の写真はその方が開発?した、最新アタッチメント。まだ正式導入前の開発時の写真です。もうすぐ、日本にもやってきます。
来年度「G4」未来の「G5」と続く、最新インビザラインで順次登場してくるでしょう。噛み合わせを作る上で大臼歯を奥へ移動させることは、ワイヤー矯正では困難でしたが、インビザラインでは可能になっています。
これは、本当にすごいこと。そのテクニックについて勉強できました。アタッチメントやゴムの使用がKEYになるのですが、詳細は、診療室で発表します。

このような最新アタッチメントの開発で、患者さんに一番の福音は、「非抜歯矯正の世界が大きく広がった!」ことなのです。
私たちの「痛くない・削らない・歯を抜かない」予防歯科中心の歯科医院の中で、過去に、歯並びを良くするために歯を抜いたことがありました。すごく悔しかった。
しかし、奥歯を更に奥へ移動する技術が登場して、多くの方が非抜歯での矯正が可能になります。
これは、2年前の学会から大きく「進化」した部分になります。

写真中央の方は、韓国ソウルのジュウ先生です。韓国、アジアで一番有名な先生で、昨年一緒に勉強させていただき、1年ぶりにバロセロナで再会しました。
本郷さくら歯科の尾島先生とおじゃましたので、3人で仲良く再会の記念の写真をお願いしました。尾島先生は、英語も堪能で、女性の私が一人旅ということで心配して観光や食事などご一緒してくださいました。紳士的な対応、言葉使い、知的な会話。当然、矯正のことも詳しく、「神さまのような先生」だと帰国してからも多くの話題に登場しております。

こちらは、香港のヤウ先生です。
この先生も以前お会いしたことがあり、香港で診療室を見学させていただきました。その際、多くの症例から勉強させていただき、人としての懐の深さに感銘を受けた先生です。
ヤウ先生とも一年ぶりの再会でした。欧州だからこそインビザライン学会には、世界中から人が集まり、最先端の治療法を学び、共有しようとしています。特にアジアの先生方は、アジア人特有の骨格、噛み合せに精通しているので、非常に勉強になります。


そして、スペインといえば、フラメンコ!

昼間の学会で慣れない英語で頭がパンパンになった所を、リフレッシュしに食事に行きました。パエリアとワインでスペインの味に舌鼓を慣らし。他の先生方と交流を深めました。
せっかくのスペインですので勉強ばかりじゃ、つまんない!お食事もおいしかったですよ。

これは、歯牙ごとのフォースメカニクスです。
インビザラインは、歯牙ごとに与える力を移動に最適なものにコンピューター上で調整されています。
従来のワイヤーでは、先生の「カン」「雰囲気」などで行われていましたが、インビザラインは、計算し尽くされています。最新テクノロジー、流石です!


これは、「前歯にアタッチメントを付けるのをやめましょう」というスライドでしたが、すでに昨年、香港のヤウ先生より指導を受け、ハートフル歯科では導入されている、裏側アタッチメントのスライドです。アジアの先生から学ぶことが多いんですよね。

インビザラインのチラシです。新聞や院内で配布するようですが、欧州でも、透明のマウスピースだという所をアピールしている点に注目してください。
インビザライン学会は、2年に1回です。前回は、日本から3人の参加しかありませんでしたが、今回は、7人の参加がありました。日本でも矯正の先生方に認知され、脱ワイヤーの流れを痛感しました。世界のものすごい流れの速さにびっくりして「進化」と題された、学会の内容の濃さに正直驚かされました。
コンピューターの進歩と科学技術の発達がマッチしたインビザラインは、まだまだ進化していくことでしょう。
私は、これからもその波に飲まれることなく、波を楽しんでいこうと思っております。次はプーケットでのオーストラリア学会が10月、来年はアメリカと予定しています。私とともに、進化し発展つづけるインビザラインマウスピース矯正矯正が楽しみがいっぱいです。
今回、患者さんには、1週間の不在により、多大なるご迷惑をおかけしたことと思いますが、新しいインビザライン治療が可能になり、欧州の最先端の治療を提供することで、みなさまの期待に答えていこうと思っております。時代は、進んでいます。日本だけなく、世界に目を向け。「すべては、患者さんの笑顔のために・・」 インビザラインをやっていきます。