現在では、お口の状態を知るための歯周病検査や歯に優しいむし歯予防法のはじめに唾液検査をしています。

その後、お口の中の細菌のコントロールをすることによって、大人の方のむし歯や歯周病予防は、効果を上げ望まれた医療が行われております。

その為、お口の健康維持のために継続的な通院をされている方の歯の喪失、再治療はほとんどありません。

スウェーデンのアクセルソン先生の師事のもと良好な結果が得られております。

しかし、4か月に一度の子どもたちへのフッ素クリーニングを続けているにも関わらず、ムシ歯になっている子どもがいました。
私の夢でもある、究極の予防歯科。
むし歯のないきれいな歯並び。

良い顔立ちと素敵な笑顔!をつくる
けれどむし歯になってしまう厳しい現実。 

今のままでは、いけない・・・!

メンバー一同、たいへん悲しく、力の無さを痛感しました。
でも私たちは、決して夢をあきらめない!と

子ども達のムシ歯予防にもっと力を入れ、更に深く追求しようと心に強く誓いました。

子どものムシ歯は、大人のムシ歯より急激に進むことがあります。

歯ブラシが自分で上手にできない。

生えたての歯は、まだ表面が柔らかい。などの理由から、

もっと短期間のフッ素クリーニング、レントゲンによる綿密なチェックによる早期管理が必要と考えました。

北欧のフィンランドの子どもたちは、毎月保健所でフッ素を塗り、キシリトールのガムを噛んでいます。

また、小児科が処方してフッ素の錠剤を飲んだりもするそうです。

私は、スウェーデンでの研修の際、ビックリしたことがありました。
なんと学校を休んで、定期的に、歯の予防をしに行かなければならないというのです。

「歯医者さんに行ってフッ素をやるのよ!」いう親子の話でした。

なるほど。習慣になっているんだぁ。

そこで4ヶ月で予防管理ができないのなら、毎月通って歯育てに参加してもらうのはどうだろうかと考えました。

そして、始める時点でむし歯菌に感染しているかどうかを調べた後、むし歯のリスクコントロールをしっかりと継続的にしていくこと。

早期管理を徹底していこう。

「それなら!毎月通いたくなる、また来るのが楽しみになる歯科医院を作ろう」と、新しい視点から予防医療を考え直すきっかけが出来たのです。

私たちも、予防先進国のスウェーデン・フィンランドと同じようにやってみよう!

 
そう考えて、 ハートフル歯科キッズを計画しました。
すると、3歳までの母子感染が一生のムシ歯リスクに大きな影響を与えている事実が判明しました。

3才までに口内環境が決まり、その後の人生にも大きなポイントになっていることなどが、更に分ってきたのです。

ご家族みなさんでムシ歯予防をしたいと考えているお母様へ、

まだ、ママのお腹の中にいるマイナス1才からむし歯予防を考える
ハイハイクラブを運営しています。

未就学児がいらっしゃるお母様が安心して、自分の歯の治療やクリーニングが受けられる「ママタイム」。
平日昼間限定、保育士による無料託児サービスがあります。
母子感染予防にも役立ちます。

「歯が生えたらハートフルキッズへ」と、お伝えしています。

なかなか歯が生えてきても、ハミガキを嫌がる子どもにどうしたら良いか悩んでいるお母様へ、

毎月、季節に合わせた内容で、保育士によるリトミック歯みがきタイムがあります。
平日午前中限定で20分間、未就学児が対象で親子での参加になります。

となりのお友達に負けないくらいの大きなお口を開けてくれます。
ご家庭でも、楽しくハミガキ習慣ができるようになります。
クリスマスの時には、サンタの格好をした先生が来て、
優しく歯のチェックをしてくれます。
みんな楽しくしてお帰りになります。

わが子を育てながら、痛切に感じること。
世界で一番大切な、
未来の日本をつくる、子どもたちの笑顔のために・・・。

矯正歯科医として、母親として、一人の人間として、何かできることはないだろうか。

このような想いからハートフル歯科キッズは、生まれました。

世界中のかわいい子どもたちのためにできること、すべてを凝縮して作られています。これらすべてを組み込み、システム化して生まれたのが、『ハートフル歯科キッズ』です。
また、これからも北欧生まれ(スウェーデン・フィンランド)のムシ歯予防と、世界の予防治療の研究成果を歯科治療に反映させていきます。

そして、「ムシ歯をみつけ治す。」から
「ムシ歯をなくす。歯に優しい予防法」歯科医療へと変わります。

地域の子どもたちの ムシ歯ゼロを目指し、ムシ歯をなくしていこうと考えています。
三鷹・武蔵野から、ムシ歯予防の情報を日本中に発信し、日本中の子どもたちのムシ歯をなくしたい。

私たちは、できることから始めます。

次回は、矯正専門医として 歯並びと咬む大切さについて書きますね。
 
                                                             下田ミナ