アメリカ inハワイでのマウスピース型矯正装置(インビザライン)研修に行ってまいりました。
産休もあり、なかなか 海外に勉強に出かけることもできなかったのですが、娘が6か月になり飛行機に乗せられるようなったので一緒に行ってきました。青い海、青い空、ハワイの環境は、素敵でした。 「勉強したい。」とは、言いきれず海に入りたくもなりましたが、そこは我慢と、講義と実習を受けてきました。

現在、マウスピース型矯正装置(インビザライン)の症例数は、発祥の地、アメリカが世界一を誇っております。(日本は、圏外です。)一番進んだ矯正治療技術を持っていると思います。そのなかなか触れることのできないアメリカ流のマウスピース型矯正装置(インビザライン)を学ぶ研修となりました。
日本の矯正学会でもなかなか話題でない矯正治療、それがマウスピース型矯正装置(インビザライン)です。研修では、もちろんマウスピース型矯正装置(インビザライン)一色。
講師のElite Dr Sean Holidayは、アメリカのインストラクターの実力の持ち主で、海外のトップドクターが使用しているIOCシステムによる光学スキャニングの導入について2012年のアメリカ矯正歯科学会で講演をされた先生です。私は、この光学スキャナーを2011年 Asia Pacific Invisalign Forum in Phuketで展示されているのを見たときに素晴らしいと感じておりましたがなかなか取り扱うことが薬事の関係もありできませんでした。そこで、今回IOCシステムによる光学スキャニングの実技を受けることを大変貴重な機会となりました。

Elite Dr Sean Holidayは、私の素朴な疑問に本音で答えてくれ、今まで参加してきたアジアやヨーロッパのフォーラムなどの講演で見聞きした内容とは、異なる治療法の選択の仕方を学ぶことが出来ました。

私のマウスピース型矯正装置(インビザライン)の歴史は、8年前のロサンゼルスの留学から始まっていますが、超最新情報として今回アメリカで2013年1月に導入されたばかりのアウトカムシュミレーター機能を教えてもらいました。

このシュミレーターのすごい所は、患者さんの歯の写真を20分位で取ったらその場で、矯正後の仕上がりを見ることができたり抜歯する抜歯しないなど見比べて説明がすぐできることです。そして、一歯ずつ細かい歯の向きなど仕上がりを自由自在に設定できるような機能が備わっています。それによりマウスピース型矯正装置(インビザライン)矯正治療のクオリティーが向上します。 今から楽しみです。日本への対応はまだ未定です。 また、日本には、まだ未認可の口腔内カメラ撮影による歯型取りiTeroを実体験してきました。

率直な感想は、このIOCシステムによる光学スキャニングによるマウスピース型矯正装置(インビザライン)矯正治療は、矯正歯科医師とスタッフ、患者さんにとって今の日本での現行のマウスピース型矯正装置(インビザライン)矯正治療やワイヤー矯正治療に比べて、すごくラクで優秀だということです。歯型を取る方も取られる方もとても快適なのを実感しました。
日本での現状は、型取りはシリコン材で取られるので、苦手な人は大変です。
今回使用した型取り不要のカメラ撮影手技の実習などの最新情報は、かなり多く今から楽しみです。
日本のマウスピース型矯正装置(インビザライン)の問題点。
□治療は、アライナー社より矯正経験のある歯科医師
 に一任されているのですが、ワイヤー矯正と異なる動きをする為に
 また初めから学ばなければならない。
□大学教育にも導入されていないため、歯科の他の診療科目と比べ
 ても、新規導入時の教育が不十分。
□ソフトウェアの更新が毎年あるにも関わらず、その変更点の説明、
 意図が日本には、なかなか伝わってこない。海外の学会参加は、
 ある程度のマウスピース型矯正装置(インビザライン)矯正治療経験が必要。
□コンピューターシュミレーションから矯正治療計画をするので、
 第3者からのチェックを受けやすいにも関わらず、症例検討など
 できるオフィシャルの勉強会などが存在しない。

などを考えさせられました。
私は、マウスピース型矯正装置(インビザライン)の基礎を留学時代に学び、海外学会、世界の講師の先生方のオフィス見学、ディスカッションを通じて進化著しい、インビザラインの最新治療を行っています。
常々、世界のTOP歯科医師と症例に関して、具体的に話がしたいと思っておりました。
これかはも、貪欲に最新のインビザライン矯正を学び続けて、一流のドクターとして、ハートフル歯科で治療を受けてくれている患者さんの期待に応えていきたいと思います。いつも私と一緒に頑張って続けてくれている患者さんにいつも感謝しています。

日本での診療器材、ソフトウェア、教育など遅れている上に、日本では治療経験数が圧倒的に少ない中で、
世界水準のマウスピース型矯正装置(インビザライン)の治療が広まらないのもうなずけます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、欧米では、標準的な治療法で多くの患者さんに福音をもたらしております。
私の診療室でも、「マウスピース型矯正装置(インビザライン)で私の歯並びは、治りますか?」とよく聞かれます。
もちろん「きれいになりますよ。」と自信を持ってお答えしております。
私は、色々な機会を頂き海外からの情報を得ることでより良い結果が得られております。
この研修で学んだテクニックを、ハワイに滞在期間からシュミレーションに反映させておりました。インターネットは、広い地球を小さく、身近にしてくれます。北米との垣根も、ほとんどなくなったかなぁ。 今後も、世界の著名な先生方を師事し、マウスピース型矯正装置(インビザライン)の進化に追いつき、より良い治療を行っていきます。

娘を連れての海外研修ということで、理事長も同行して
もらっております。 私の患者さんだけでなく、理事長の
患者さんにまでご迷惑をおかけしてしまいしました。
申し訳ありませんでした。
今後とも、ハートフル歯科をお願いします。

医療法人徹心会 矯正専門歯科医師  下田 ミナ