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2025年4月15日
こんにちは。三鷹市下連雀にある三鷹ハートフル矯正歯科医院です。
ワイヤー矯正は歯並びを改善するための一般的な治療法ですが、従来の装置が目立ちやすいものだけでなく、近年では審美性を考慮した方法などが登場しています。
しかし、その選択肢の多さから「どの種類が自分に合うのかわからない」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、ワイヤー矯正の基本的な仕組みや種類別の特徴、さらにワイヤーやブラケットの素材による違いまでを詳しく解説します。矯正治療を検討中の方は、この記事を参考にご自身に合った治療方法を選んでください。
目次
ワイヤー矯正は、歯科矯正治療のなかでも歴史が長く、多くの症例に対応できる実績のある治療法です。歯にブラケットと呼ばれる小さな装置を接着し、そこに細いワイヤーを通し、その張力によって歯に持続的な力を加えて、少しずつ歯を動かしていきます。
幅広い症例に対応できるのが特徴です。出っ歯や受け口、叢生(歯のガタガタ)、すきっ歯など、様々な歯並びの悩みに対応できます。
使用するブラケットやワイヤーの素材、装着位置によって、ワイヤー矯正はいくつかの種類に分けられます。それぞれの特徴を理解することで、ご自身の希望に合った矯正方法を選ぶことができます。ここでは、ワイヤー矯正の種類について解説します。
表側矯正は最も一般的な方法で、歯の表側に金属やセラミック製のブラケットを装着し、そこにワイヤーを通して歯を動かします。直接的な力で効果的に歯を動かせるため、幅広い症例に対応できるのが特徴であり、ほかの矯正方法と比較すると治療費用を抑えられる点も利点です。
一方、デメリットとしては歯の唇側に装置を装着するため目立ちやすい点、装着直後や調整後には口の中に違和感や痛みが生じることがある点が挙げられます。
また、装置は固定式のため自分では取り外せず、歯磨きがしづらくなったり、食べ物に制限が生じたりすることもあります。
裏側矯正とは、ブラケットを歯の裏側(舌側)に装着する方法です。口をあけたときに装置がほとんど見えないため、周囲の方に気づかれにくいのが最大の利点で、特に接客業など、見た目を気にする方に選ばれています。
一方で、表側矯正よりも費用が高くなることが多い点や、高度な技術が必要となるため、対応できる歯科医院が限られる点はデメリットといえます。
また、歯の裏側に装置が接着されるため、発音や舌の動きに一時的な違和感を覚えたり、表側矯正と同様に歯ブラシが届きにくくなったりして、清掃が難しい場合があります。
ハーフリンガル矯正は、目立ちやすい上の歯は裏側矯正、下の歯は表側矯正で治療を行う方法です。上の歯の審美性を維持しながら、下の歯は舌への影響を最小限に抑えられるため、違和感や発音への影響を軽減することができます。
また、上下とも裏側矯正をするよりもコストを抑えられるため、審美性と費用のバランスに優れた方法といえます。
一方で、上下の歯で治療方法が異なるため、見た目に若干の違和感が生じたり、慣れるまでに時間がかかったりするケースもあります。
使用されるブラケットの素材は多様であり、審美性や性能、費用などが異なります。
メタルブラケットは、その名の通り金属で作られており、非常に高い強度を持つブラケットです。
歯に強い力を加える必要がある症例でも、破損リスクが低く、歯の移動をしっかりとサポートします。長年にわたる使用実績があり、ほかの素材のものと比較すると費用を抑えることができるため、経済的な負担を軽減したい方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
一方で、メタルブラケットは金属特有の色合いから、ほかの素材に比べて目立ちやすいという審美的なデメリットがあります。特に、人前に出る機会が多い方や、見た目を気にされる方にとっては、抵抗を感じるかもしれません。
セラミックブラケットは、陶器の一種であるセラミックで作られたブラケットです。
最大の特徴は審美性の高さで、歯の色に近い白色をしているため、目立ちにくく、治療中の見た目を気にされる方にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。また、セラミックは長期間使用しても変色しにくい素材であるため、安定した状態を保つことができます。
ただし、材料費や製造工程の違いからメタルブラケットと比較すると、費用がやや高くなる傾向があります。また、強度に関してもメタルブラケットに比べるとやや劣るため、強い力が加わると破損する可能性も考慮する必要があります。
プラスチックブラケットは、プラスチック(レジン)で作られたブラケットです。
白色や半透明で目立ちにくいという利点があります。また、セラミックブラケットと比べると費用を抑えられるため、目立ちにくいもので治療したいけれど費用は抑えたいという方にとって、検討しやすい選択肢となるでしょう。
ただし、強度がセラミックブラケットよりも低いため、強い力が加わると破損しやすいという短所があります。また、素材の性質上、長期間の使用によって変色したり、飲食物の色素などが沈着して着色したりする可能性が高くなります。
ほかの素材と比較すると耐久性も劣るため、使用期間によっては交換が必要になる場合も考えられます。
治療に使用するワイヤーにも種類があります。
一般的に治療で使用されているのは金属製のメタルワイヤーです。その材質には、ニッケルチタンやステンレススチールなどがあり、患者さんの状態に応じて適切な素材が選択されます。
例えば、ステンレススチールワイヤーは耐久性や高い強度があり、長期間にわたって効果的に使用できます。このワイヤーは曲げ加工が容易であり、操作性が優れているため、幅広い症例で使用されています。
また、ニッケルチタンワイヤーは、弾性が高いことが最大の特徴です。温度に応じて柔軟性が変化する特性を持ち、歯への負担を最小限にしながら効率的に移動させることができます。特に治療の初期段階で使用され、初期の不快感を軽減する効果があります。
ホワイトワイヤーは、金属製のワイヤーに歯の色に近い白色のコーティングを施したワイヤーです。メタルワイヤーよりも目立ちにくく、審美性を重視する方に選ばれています。
しかし、コーティングのタイプによっては、長期間の使用や摩擦により、剥がれることがあるため注意が必要です。また、光の当たり具合によっては、ワイヤーが目立つこともあります。
ワイヤー矯正は長い歴史を持つ治療法であり、安全性と有効性が確立されている点から、信頼性の高い方法といえます。軽度から重度まで幅広い不正咬合に対応できる点が特徴です。
加えて、ワイヤーやブラケットにはさまざまな種類があるため、患者さんの要望に合わせた治療のカスタマイズが可能です。例えば、審美性を重視する方は目立ちにくいタイプのブラケットやワイヤーを選べば、矯正中の見た目の心配を軽減できます。
一方、ワイヤー矯正にはいくつかのデメリットもあります。
表側矯正の場合には、装置が目立ちやすいという審美面での問題があげられます。また、装置の装着直後やワイヤーの調整後に口内で違和感を覚えたり、一時的な痛みを感じたりすることがあり、快適さが損なわれる場合があります。
さらに、ブラケットの周りに汚れが溜まりやすいため、歯磨きが難しくなる可能性があり、その結果、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。また、食事面でも注意が必要で、装置の破損を防ぐために硬いものや粘着性の高い食べ物を避ける必要があります。
加えて、治療期間中は定期的に歯科医院を受診して、装置の調整が必要です。治療期間は歯並びの状態によりますが、数ヶ月から数年に及ぶ場合があるため、こうしたデメリットを十分に理解したうえで、治療法を選択することが大切です。
ワイヤー矯正には様々な種類があり、ブラケットやワイヤーの素材によっても特徴が異なります。治療方法や費用、審美性などを考慮し、ご自身に合った矯正方法を選ぶことが重要です。
矯正治療は長期間にわたるため、事前にしっかりと情報を集め、歯科医師と相談しながら納得のいく方法を選びましょう。
ワイヤー矯正を検討されている方は、三鷹市下連雀にある三鷹ハートフル矯正歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院は「全ては患者様の笑顔のために」を医院理念として診療にあたっています。マウスピースとワイヤーを使用したできるだけ歯を抜かない矯正治療をはじめ、ホワイトニングやクリーニングも実施しています。